このブログでは、主に性同一性障害に関連する私自身の思いを書いています。
ブログがようやく復帰
私は ロリポブログを使っていたのですが、それがJUGEMと統合されることになって、データ移行がうまく行かず変な状態になっていたのですが、ようやく復旧しました。
とはいえ、最近ツイッターも含めてあまり更新もしていないので今更感はあるのですが、少しずつまた書いていこうと思います。
| ran-yamamoto | 雑感 | 00:00 | - | - |
太陽のペンダント

沖縄のガラス工房「海風」さんにお願いして作って頂いてた「太陽のペンダント」がいよいよ完成。販売できることになりました。
このペンダントは、「当事者が、堂々と太陽に元で、輝いて生きていけるように!」という願いが込められたもの。gid.jp のHPにも書かれている理念を表したものです。
ちなみに、ペンダントヘッドは琉球ガラス製で大きさは約33mm(サンサンと輝くなんちゃって)、ヒモは革製で長さの調節ができるようになっています。

太陽のペンダント 集合

太陽のペンダント 1個

私が基本デザインを考え、海風の職人さんである仲本さんがいろいろアイデアを出してくださり、このような形になりました。
手作りのため、中の模様によって一品一品でその表情が異なり、とても趣がありますし、躍動感に溢れています。
革紐を止めるために青いトンボ玉がついているのですが、これによって、太陽と地球みたいにも見えるでしょ?
沖縄の強烈な太陽の下で作られたこのペンダントで、みんなが元気になってくれればいいなと思います。

それにしても、今回海風さんにお世話になることになったのは、本当に偶然だったのですが、とてもよくしていただきました。
仲本さんは、試作を繰り返して最適なイメージを作り出してくれました。本当にありがとうございました。
営業の佐々木さんとは、実はつながりがあることがわかったりと、いろいろな新しい出会いがありました。
そうした、みんなの思いが、このペンダントに結実しています。
ぜひ、みなさんもおひとついかがですか? ちなみに、お値段は一個3000円の予定です。

| ran-yamamoto | gid.jp | 17:33 | - | - |
性同一性障害の精神療法に関する保険適用

昨日はGIDの身体治療に関する保険適用の話を書いたのですが、実は精神療法に関しても進展がありました。それは、ホルモン値や染色体検査など、性同一性障害と診断するために必要な各種検査は保険適用になるという見解が示されたことです。

元々、診療報酬表の通院・在宅精神療法の項目に精神障害の例が列挙してあるのですが、これに性同一性障害が記載されていないので、保険適用になるのかどうかが明確ではないので改善して欲しいという要望を出していました。

それに関しては、全ての精神障害を列挙することはできないので、「等」に含まれていると解釈して欲しい。性同一性障害にかかわらず、対人療法的な医療行為は全て保険適用になる。とのことでした。
性同一性障害のためと書けないので、鬱など他の疾患として保険申請していたという話もあったのですが、堂々と性同一性障害と書いて問題無いとのことです。

で、精神療法は保険適用であるという言葉を聞いた時に、同席していたgid.jp厚生局長の上野さんがすかさず、「それだったら検査も保険適用になるはず」と訴え、それに対してお答え頂いたもの。ナイスフォローでした

染色体検査って結構高いですものね。
でも、話を聞いていると元々保険適用で、そうでない医療機関は単に保険適用じゃないだろうと考えて自主規制していただけみたいなんですよね。そんなのありですか?

いずれにしても、月曜日にもう一度確認するのと、長妻大臣から、記者会見で明言して頂くようお願いしておきました。なので、正確なことはもう少しお待ちください。

| ran-yamamoto | 政治 | 22:11 | - | - |
性同一性障害の手術療法に対する保険適用

本日、gid.jp と厚労省各担当官との打合せがありました。
これは、今年1月に提出した厚労省宛の要望書に関し、本来は政務官が対応する予定だったのですが、首相交代などでそれができなくなったため、代わりに各担当官と話をさせて欲しいとお願いして実現したものです。

その中で、健康保険の手術療法の適用に関し、厚労省保険局医療課の担当官から、次のような発言がありました。

「手術療法に関しては、個々のケースで個別に判断しなければならないが、我々としては診療報酬表に記載されている手術に関しては、ガイドラインに従った正当な医療行為であれば、健康保険の適用になると考えている」

とのことです。

要は、「性別適合手術」という名目では保険適用にはならないけれど、個別の手術は、ガイドラインに従っていれば保険適用が可能だということになります。
診療報酬表に記載されているということですと、乳房切除、子宮卵巣摘出、膣閉鎖、陰茎全摘、精巣摘出、(造膣)は全て保険適用になることになります。
(ただし、陰茎形成は診療報酬表に記載が無いのでNG、造膣に関しては、本来女性に対する施術なので、男性に対して認められるかは微妙 )

逆に、厚労省側から「今まで手術療法に対して保険適用の申請をして、却下された事例があるのですか?あれば教えてください。」とまで言われる始末。
ということは、厚労省としてはとっくに保険適用になると考えていたということになります。
我々はそれを知らないから、今まで自主的に自由診療にしていたってこと? 保険申請しなかった私達が悪いってこと? なにそれ! ってところなのですが、大朗報です!

電話でも再度やりとりして確認しましたので、間違いないと思うのですが、再度別方面からも裏を取った方が良いかもしれません。 取り急ぎ、お知らせいたします。

| ran-yamamoto | 政治 | 20:09 | - | - |
ブログの方針変更
このブログは、「山本 蘭の 新・活動日誌」だったのですが、最近全然更新されていなくて日誌とは呼べない状況になっていました。
さらに、ツイッターを始めたので、日常のことはそちらで書いています。確かにツイッターの方が気軽に書けますしね。
今まで、ブログをよく書いていた人も全然更新しなくなったなって思っていたら、みなさんツイッターに移行していたんですね。
というわけで、私も日常のことはツイッターに移行。で、このブログは性同一性障害に関する、私の思いや意見などを書いていくものにしていきたいと思います。
ツイッターは、下記でつぶやいていますので、よろしければフォローなどしてあげてください。
http://twitter.com/RanYamamoto/
| ran-yamamoto | 雑感 | 22:25 | - | - |
性同一性障害特例法による性別変更数の推移
gid.jp (性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会)では、最高裁判所に調査依頼を行い、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」第3条第1項に基づく、戸籍の性別変更数の調査を行いました。
これにより、2009年末までに総数1711名の方が戸籍上の性別変更を行ったことが判明いたしました。

新受 既済 未済
総数 認容 却下 取下げ その他
2004年 130 101 97 0 4 0 29
2005年 243 241 229 4 8 0 31
2006年 257 263 247 4 11 1 25
2007年 284 281 268 5 8 0 28
2008年 440 429 422 2 5 0 39
2009年 466 463 448 3 10 2 42
合 計 1820 1778 1711 18 46 3 42

※ 2004〜2008年のデータは、司法統計による。
※ 2009年のデータは速報値。
※ 法の施行が2004年7月16日のため、2004年のデータは、約半年分
※ 「その他」は、申立人の死亡や管轄違いによる移送などが考えられるとのこと。

昨年も、一昨年より性別変更者数は増えましたが、これは2008年12月に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律第3条第1項3号の「現に子がいないこと」が「現に未成年の子がいないこと」に改正施行され、性別変更できる方が増えたことが要因の一つとして考えられます。

ただ、特例法の改正によって性別を変えることができた方の数は、会で把握している限りでは50名程度と想定されており、影響はそう大きくはないと考えられます。
そのため、純粋な増加分は、一昨年よりも若干少ない程度と言えるでしょう。

いずれにせよ年間400名近い人が「性別変更を行っている≒性別適合手術を受けている」わけですが、依然性別適合手術は健康保険の 対象になっていませんし、国内での手術例は2割に満たないという医療機関のデータも存在します。

gid.jpでは、特例法の再改正を含め、当事者がより容易に性別変更ができるような環境になるよう、今後も活動を続けて参ります。

| ran-yamamoto | 性同一性障害特例法 | 17:00 | - | - |
高井文部科学政務官と面会
高井文科政務官との面会
写真は、高井政務官(右)に要望書を渡す私(山本 蘭 中央)とgid.jp上野厚生局長(左)

中村法務政務官との面会に続き、高井文科政務官とも面会し、性同一性障害に関する主に学校教育に関する要望を行いました。

私たちからは、性別違和を認識するのは、小学校から中学までが多いこと、自殺念慮が高いことなどを理由に、学校において柔軟な受入を行っていただくよう要望したわけですが、高井政務官からは以下のような回答をいただきました。

学校での柔軟な対応について
こうした対応は、学校単位あるいは教育委員会単位で対応を検討している。
播磨の子どものケースも、ちゃんと対応ができている。

国が指針を作ることに関して
性同一性障害と言っても様々なレベルがあり、中にはカムアウトしたく無い人もいるであろう。
だから、国が一律に指針を示して良いものかどうか疑問である。
それ以前に、例えば男性から女性に変わりたい人がいたとして、それを同じ女性が受け入れられるかどうかという問題もある。
いずれにせよ、「柔軟な」と言われても、具体的にどのようにすれば良いのかがわからない。そのため。当事者団体を始め研究者の方々に、具体的な提言がいただきたい。

定時制高校を選ばざるを得なく人もいる。教育の機会が奪われている
その本人がそういう選択をしたのだから、それを尊重すべき。
定時制高校といっても、良い学校はたくさんある。
他の障害の方でも、普通科に行きたいという希望があっても、受入体制がなければ特殊支援学校に行かなければならない。それと同様ではないか。

教師やスクールカウンセラーへの正しい知識の講習・研修について
何千人もいるため難しい。
そもそも、正しい知識を教えられる人が何人もいるとは思えない。
中途半端な知識を教えれば、かえってマイマスになりかねない。

生徒に正しい知識を教育してほしい
上記と同様、まだまだ体制が整わない。中途半端に教えるとかえってよくないと思う。
また、正しい知識と言っても、性同一性障害自身が確立した概念ではなく、今後変わる可能性もある。

文科省の中に研究チームを作れないか
例えば、障害者の問題一つにしても、聴覚障害、視覚障害、知的障害等々様々なものがあり、その問題毎に懇談会を作っていくことは不可能である。

というような感じで、どれも平行線でした。
文科省では高木政務官がお一人で対応されたのですが、事前に官僚からブリーフィングを受けたのか、非常にガードが固かったです。

確かに、播磨のケースなど受入がうまく行ったケースはありますが、これは当事者やその家族が奔走してなんとかなったケースです。
そうでなく、頭から否定される場合も多々あるわけなので、まずは柔軟に受入を考えるという姿勢を示すよう通達して欲しいのに、その思いは伝わらなかったようです。

しかしまぁ、政務官が言われることも一理あって、性同一性障害の子どもをどのように学校が受け入れればよいのかについては、具体的な事例があまりにも少な過ぎます(というより、全く無いと言っても過言ではありません)。
播磨のケースにしても、4年前に2年生でしたから現在6年生。第2次性徴も始まっている頃です。さすがに着替えなど、2年の時と全く同様に扱うわけにはいかなくなってくるでしょう。でも、その追跡調査はなされていないようです。

教育に関する研究は、岡山大学の中塚先生が一部されている程度で、これからです。教育学者や現場の教師・教育委員も巻き込んで、対応を研究していく必要性があります。
でも、少なくともそれを研究者任せにするのではなく、国が主体的にとりまとめをしていただきたいものです。
そうでなければ、個々の事例を全体にフィードバックできません。

生徒への講習の問題も、性同一性障害は病気ではないとする一派や、LGBTとからめたい一派などがいて、困ったものです。
こちらは、日本精神神経学会などと連携して、内容を固めたり講師を養成するなどの施策も必要でしょう。

いずれにしても、教育問題は私の専門外でもあり、なかなか難しいです。
具体的な受け入れ内容の検討など、今後教育局での議論を期待したいと思います。


性同一性障害に関する教育分野における要望書

    文部科学大臣 川端 達夫 様

平素は、性同一性障害の問題にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。
私たちは、全国に730名の会員を有する性同一性障害の当事者団体です。

性同一性障害とは、身体上の性、社会生活上の性と精神の性が一致しないことにより、多大な苦痛・苦悩を有する状態のことをいいます。

2004年7月には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、一定の条件を満たす者につき、戸籍の性別変更の申し立てが可能となり、また、2008年6月には改正が行われ、子どもを持つ当事者でも、子が成人していれば性別変更ができることになりました。
その結果、2008年末までに性別変更を行った者は1263名に達しました。
これも、大臣を始め政府のみなさまや国会議員のみなさまがご尽力いただきましたおかけであり、深く感謝申し上げます。

しかしながら、性別変更を行うには、性同一性障害特例法により20歳以上であることが要件になっており、就学児童・生徒は対象になりません。

当事者である児童・生徒は制服に嫌悪感を示し、それが元で不登校になる者がいます。
また、トイレや男女別施設の利用、男女別グループの作成、修学旅行など、学校生活における様々な局面において苦痛・苦悩を感じており、本来人生の中で一番成長しなければならない時期であるのに、それが困難になっています。
日本精神神経学会が定めた「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」において、RLE(リアル・ライフ・エクスペリエンス)として望みの性で一定期間生活することが推奨されているにもかかわらず、その対応はほとんど行われていません。
更に、児童・生徒が性に関する悩みを相談したくても、それを理解し受け止めてくれる専門知識や認識を有した教員やスクールカウンセラーはほとんど配置されていません。
これらにより、自殺を考えたり就学機会を失う者が出ています。

岡山大学の最近の調査においては、性同一性障害により、不登校を経験した者24.5%、自殺を考えた事がある者が68.7%、自傷・自殺未遂経験者は20.6%と有意に高い数字を示しています。
これらは、全て性同一性障害の児童・生徒を教育機関がどのように受け入れ、対応するかについて、国が指針を示していないことに起因しています。

そこで、以下の要望をお願いいたします。
ぜひご検討をいただき、この問題の更なる解決に、ご助力いただきたくお願い申し上げます。

────────────   記   ─────────────

  1. 教育機関における、当事者の柔軟な受入と配慮をお願いします。
    * 制服の着用、トイレの使用、男女別グループ分けへの配慮等。
  2. 教育機関における、当事者の受入に関する指針を策定してください。
    *1を実現するために、性同一性障害の児童・生徒をどのように受け入れるかについて、指針を策定してください。
  3. 性同一性障害に関する正しい知識の教育を行ってください。
    * 指導要領の策定や教材の配布。
  4. 学校において、若年層当事者(学生、生徒、児童)が相談や支援を受けることができる環境を整備してください。
    * 正しい知識・認識を有する教員やスクールカウンセラーの配置など。
  5. 卒業証書・卒業証明書・成績証明書など学校が発行する証明書から性別記載を削除してください。
  6. 教育実習を希望する性同一性障害当事者が実習校の選択や実習実施で不利にならないための措置を実施してください。
  7. 教育機関における研修会や講演会を開催してください。
    *教職員・保護者・児童・生徒などを対象としたもの。
  8. 教師が性同一性障害当事者である場合、その性別移行を円滑に進めるための支援をお願いいたします。
2010年 1月18日
性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会
代表 山本 蘭
専務理事 教育地方統括 安間 優希
理事 教育局長 倉嶋 麻理奈
| ran-yamamoto | 政治 | 20:00 | - | - |
中村法務政務官と面会
中村法務政務官との面会
写真は、中村政務官(左)に要望書を渡す私(山本 蘭 中央)とgid.jp上野厚生局長(右)

今日は、今回の要望の中でも、ある意味本命ともいえる法務省です。
幸いなことに中村哲治政務官は、昔からよく知っている方で、以前戸籍の記載問題について法務省官僚と会談をした際にも同席いただいていました。
当然、性同一性障害の問題についても、よくご存じです。

今回も、法務省民事局の官僚の方が同席されていました。この方は、特例法の時を含め、過去に何回かやり合った方です。

以下、順番に会談の概要を記しておきます。

1.特例法再改正の件
<中村政務官回答>
本件に関しては、どのように対応していくか、政務3役プラス党2役を含めた5役で早急に詰める。
ただ、この法律は議員立法でできた経緯があるので、法務省としてどう対応すれば良いか検討が必要である。
幸い、参議院法務委員長は公明党の松議員なので、やりやすいと思う。

2.性別変更後「平成15年法律第111号3条による裁判発効日」の記載がいつまでも残ってしまう問題
<民事局回答>
特例法第4条に「法律に別段の定めがある場合を除き、その性別につき他の性別に変わったものとみなす。」とある。
現在は特にないが、今後法改正によってどのような「別段の定め」ができるのか判らないので、その時になって困らないように残すことが必要である。
また、今回のような女性から男性に性別変更した人の子の問題や、FTMの人が血縁関係の無い子を認知してしまうという問題もあるので、この記載は必要である。

3.FTMの夫の子が非嫡出子として取り扱われる問題
<民事局回答>
民法上、嫡出推定は血縁関係があることを前提としている。
今回の場合は血縁関係が無いのは明かであるから、嫡出子として扱うことは無理がある。
<中村政務官回答>
この問題は、そもそもAIDの子をどのように取り扱えば良いのかということにもかかってくる。
AIDなど生殖補助医療によって生まれた子に関する扱いは、諮問会議がずっとストップしたままになっているが、これを早急に再会するなどして検討する必要がある。

4.人権侵害その他について
<中村政務官回答>
人権擁護法案にかわる法案を検討しているので、そこで取り上げられることになるはず。
いずれにしても、性同一性障害の方に対して、今後どのような措置が必要であるのかを、検討していきたい。

2および3に関しては、私と民事局担当者の間で、そもそも民法が予定している親子関係は何なのかという議論を含め激論となりました。
このため、予定を15分以上オーバーしましたが、結局平行線のままです。
こういう法律論の話にまでなってくると、さすがに私では対応仕切れなくなります。
ぜひ次回は家族法の権威でもある立命館大学の二宮先生に同行いただき、法務官僚を説得いただかなくてはなりませんね。

嫡出子の問題は、民事局としては、あくまでも血縁が無いということを理由に、解釈の変更では本件をクリアできないという考えのようです。
おそらく、これを認めると離婚後300日問題など、その他に影響が出ることを怖れているのかもしれません。
それに、認知も認めなければおかしいという議論にもなりかねません。
私も、さすがに認知はダメでしょうとも思うのですが、実際には普通の男性は血縁がなくても認知しようと思えばできるわけです。
だから、血縁より親になる意思が重要なのであれば、それもかまわないとも思えます。

いずれにしても最終的には、政務3役(大臣・副大臣・政務官)で話し合ってどうするか決めるとのことです。
このあたり、昔の自民党であれば、官僚が反対すればそれで終わりだったことを考えれば、「政治主導」ということが活かされていると感じました。

特例法の再改正については、積極的に取り組んでいただけると思いますので、期待して動きを待ちましょう。


性同一性障害に関する法律および人権についての要望書

    法務大臣 千葉景子 様

平素は、性同一性障害の問題にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。 私たちは、全国に730名の会員を有する性同一性障害の当事者団体です。

性同一性障害とは、身体上の性、社会生活上の性と精神の性が一致しないことにより、多大な苦痛・苦悩を有する状態のことをいいます。
岡山大学の最近の調査においては、性同一性障害により、不登校を経験した者24.5%、自殺を考えた事がある者が68.7%、自傷・自殺未遂経験者は20.6%と有意に高い数字を示しています。

2004年7月には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、一定の条件を満たす者につき、戸籍の性別変更の申し立てが可能となり、また、2008年6月には改正が行われ、子どもを持つ当事者でも、子が成人していれば性別変更ができることになりました。
その結果、2008年末までに性別変更を行った者は1263名に達しました。
これも、大臣を始め政府のみなさまや国会議員のみなさまがご尽力いただきましたおかけであり、深く感謝申し上げます。

しかしながら、特例法の成立、改正だけで、私たちの問題がすべて解決したわけではありません。
性同一性障害の当事者は2007年の日本精神神経学会の調査で7177名。その後の増加や医療機関を受診していない人を含めると1万人以上はいるといわれ、性別変更ができた人はその1割に過ぎません。
性同一性障害に関しては、この戸籍の性別変更以外には社会支援策は講じられていず、まだまだ多くの当事者が差別や偏見により苦しい状況におかれています。

このため、アルバイトや派遣などで就労している当事者は多く、金融危機以来の不況で、派遣切など当事者の生活を直撃しています。
特に、改正されたとはいえ、未成年の子どもを持つ当事者にとっては、性別変更ができるようになるまでの年月は長く、それまで苦悩が続くことになります。
その上、苦労してようやく性別変更にこぎ着けても、戸籍上いつまでも「平成15年法律第111号3条による裁判発効日」の記載が残り、性別変更した事実が明らかにされてしまいます。
このため、女性から男性に性別移行した当事者が、戸籍変更後に婚姻してできた妻の子を非嫡出子として扱うよう、法務省が指示する問題も起きました。

昨年12月、国連総会に「性的指向と性自認に関する声明」が提出され、この中で「すべての国と関連する国際人権機構に対し、性的指向と性自認に関わらず、すべての人の人権の促進と保護に務めるよう求める。」と謳われています。日本は声明賛同国に名を連ねているにもかかわらず、これを実現するための具体的な施策は実施されていません。

そこで、以下の要望をお願いいたします。
ぜひご検討をいただき、この問題の更なる解決に、ご助力いただきたくお願い申し上げます。

────────────   記   ─────────────

  1. 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 第3条第1項3号の規定にある、現に未成年の子がいないこと」条文を削除してください。
  2. 結婚や転籍などにより新戸籍が編制されても、戸籍の身分事項に必ず記載されてしまう「平成15年法律第111号3条による裁判発効日」の記載を削除してください。
    (戸籍法施行規則第39条1項9号の削除)
  3. 女性から男性に性別移行した当事者が、戸籍変更後に婚姻してできた妻の子は、嫡出子として扱ってください。
  4. 性同一性障害による差別や人権侵害が起らないようにする施策の実施およびその具体的な方法を検討する機関の設置してください。
  5. 地方自治体や国の機関での窓口や救済機関の設置など、性同一性障害を理由とした人権侵 害が起きた際の救済措置および体制づくりをお願いいたします。
  6. 性同一性障害に関する正しい人権知識の啓発を行ってください。
  7. 性別変更前の当事者に対する男女別施設における当事者の利用を、治療状態など一定の条件下で保障してください。
  8. 性別変更前の当事者に対する受刑施設や拘置所における性別の取扱いを、少なくとも身体の状態に合わせるよう配慮してください。

2010年 1月18日
性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会
代表 山本 蘭
| ran-yamamoto | 政治 | 17:00 | - | - |
西村外務政務官と面会
西村外務政務官との面会
写真は、西村政務官(右)に要望書を渡す私(山本 蘭 中央)とgid.jp上野厚生局長(左)

要望書を各省宛に提出した後、政務官との面会の2日目です。
今回は、外務省の西村ちなみ政務官です。

西村政務官は、2008年の特例法改正の際、民主党のプロジェクトチーム(PT)で副座長を務められたので、性同一性障害の問題もよくご存じの方です。

外務省への要望は、パスポート(旅券)の性別記載問題なのですが、今回は政務官だけでなく領事部旅券課の官僚の方も同席され、その考えも聞かせてもらえました。

それによれば、

  • パスポートにおける記載事項は、国連の専門機関である国際民間航空機関によってその体裁や記載事項が規定されているため、日本独自の判断で性別欄を削除することはできない。
  • 現在性別の記載は、旅券法施行規則第1条6項により規定されている。
    本記載においては、戸籍謄本または抄本を本人を公証する手段として提出が定められており、それを唯一の根拠として記載を行っているので、戸籍に記載されている以外の表記とすることはできない。
  • 従って、性同一性障害を有する者に対して、戸籍に記載されている表記以外の表記とするためには、それを可能とする根拠が必要。つまり解釈ではなく、何らかの法律が整備される必要がある。
  • 同時に厚労省や法務省にも要望書を提出しているので、外務省だけが突出することはできない。要望が終わった後、各省庁と連携を図って、何か良い方法がないか考えていきたい。

とのことでした。

西村政務官は、終始「気持ちはとてもよくわかるので、どうすればいいのか考えているのだけれど、良い案がない」と頭を抱えて仰っていました。

新たな法律をとなれば、パスポートの問題だけでなく、性同一性障害の当事者の性別表記のあり方について、住民票や健康保険証などを含めて総合的に規定を定めるという方向が良いのかもしれません。

しかし、そうなれば簡単にはいかないでしょう。
それに、特例法に条文を追加して、戸籍の変更より緩い条件で認めるというような形にならざるを得なくなると思うのですが、そうなるとまたぞろどういう要件にするのかという議論になってしまって、結局足きりが生まれることになります。

おそらく、「現に未成年の子がいないこと」「現に婚姻していないこと」はクリアできたとして、当事者に一番大きいのは「手術要件」です。
未オペの方の中には治療が始まったばかりの方から、あとは手術を待つだけという方まで様々なレベルがあり、一様ではありません。
少なくとも「心の性別」だけで認めて良いとはならないでしょうから、何らかの基準を設けなければならなくなるのは必至な気がします。
しかし、果たしてそれをどうするのかについて、私は正直まだ当事者の中でさえ議論が始まっているようには思えません。

それに、最近では一部の国で生体スキャナーのようなものも導入されているようなのですが、そうなると手術が終わっていない人が性別を変えるとかえって不具合が生じないかという懸念もあります。

この問題は、諸外国の対応なども研究しつつ、もう少し私達の中でも議論していく必要がありそうです。


性同一性障害に関する旅券(パスポート)についての要望書

   外務大臣 岡田 克也 様

平素は、性同一性障害の問題にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。 私たちは、全国に700名の会員を有する性同一性障害の当事者団体です。
性同一性障害とは、身体上の性、社会生活上の性と精神の性が一致しないことにより、多大な苦痛・苦悩を有する状態のことをいいます。

2004年7月には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、一定の条件を満たす者につき、戸籍の性別変更の申し立てが可能となり、また、2008年6月には改正が行われ、子どもを持つ当事者でも、子が成人していれば性別変更ができることになりました。
その結果、2008年末までに性別変更を行った者は1263名に達しました。
これも、大臣を始め政府のみなさまや国会議員のみなさまがご尽力いただきましたおかけであり、深く感謝申し上げます。

しかしながら、特例法の成立、改正だけで、私たちの問題がすべて解決したわけではありません。
性同一性障害の当事者は2007年の日本精神神経学会の調査で7177名。その後の増加や医療機関を受診していない人を含めると1万人以上はいるといわれ、性別変更ができた人はその1割に過ぎません。

現在、旅券(パスポート)の性別記載は、戸籍の性別を元に記載されています。しかし、特例法の要件を満たさないなどにより性別変更を行うことができない性同一性障害の当事者は、このために多大な苦痛や弊害に遭遇しています。
まず、入出国のイミグレーションで本人かどうか疑われます。ホテルのチェックインやクレジットカード、トラベラーズチェックの使用と言った場合にも旅券の提示を求められることがあり、無用なトラブルに巻き込まれます。更には、ヘイトクライム(憎悪犯罪)により、殺される可能性さえ無くはありません。

特に9.11同時多発テロ事件以来、入出国時に厳しく検査されるようになり、様々なトラブルが起きています。
旅券の最初のページには「日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。」とありますが、性同一性障害の当事者が旅券を保持して旅行することは、逆に本人を危険にさらすことになりかねないのです。

そこで、旅券に記載されている性別を、少なくとも性別適合手術をすでに受けている者は、現在の身体の状態に合わせた性別表記とし、さらに可能であれば、異なる性で生活をすでに送っているなど、緩和した条件で性別記載が行われるよう要望いたします。

ぜひご検討をいただき、この問題の更なる解決に、ご助力いただきたくお願い申し上げます。

2010年1月13日
性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会
代表 山本 蘭
| ran-yamamoto | 政治 | 16:00 | - | - |
小川総務政務官と面会
小川総務政務官との面会
写真は、小川政務官(右)に要望書を渡す私(山本 蘭 中央)とgid.jp上野厚生局長(左)

記者会見の後、総務省に移動して、2時から小川淳也総務政務官と面会。今回の要望内容について説明させていただきました。
小川政務官は熱心に話を聞いてくださり、良く検討するとのお話しでした。

従来であれば、こうした要望書は提出するのさえ難しく、さらに提出できたとしてもそれがどう反映されるのかはうかがい知れなかったわけですが、こうして実際に政務官にお会いして、生の声を伝えられるというのは、とてもありがたいことです。これも政権交代のおかげですね。

民主党は政治主導を訴えてきましたから、ぜひ主導権を発揮して、対応を進めていただきたいものです。
それにしても、今回の要望が実現したのも、政務官に面会できたのも、全て今野副幹事長の計らいでした。本当にありがたいです。


性同一性障害に関する性別欄についての要望書

    総務大臣 原口 一博 様

平素は、性同一性障害の問題にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。 私たちは、全国に730名の会員を有する性同一性障害の当事者団体です。

性同一性障害とは、身体上の性、社会生活上の性と精神の性が一致しないことにより、多大な苦痛・苦悩を有する状態のことをいいます。
岡山大学の最近の調査においては、性同一性障害により、不登校を経験した者24.5%、自殺を考えた事がある者が68.7%、自傷・自殺未遂経験者は20.6%と有意に高い数字を示しています。

2004年7月には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、一定の条件を満たす者につき、戸籍の性別変更の申し立てが可能となり、また、2008年6月には改正が行われ、子どもを持つ当事者でも、子が成人していれば性別変更ができることになりました。
その結果、2008年末までに性別変更を行った者は1263名に達しました。
これも、大臣を始め政府のみなさまや国会議員のみなさまがご尽力いただきましたおかけであり、深く感謝申し上げます。

しかしながら、特例法の成立、改正だけで、私たちの問題がすべて解決したわけではありません。
性同一性障害の当事者は2007年の日本精神神経学会の調査で7177名。その後の増加や医療機関を受診していない人を含めると1万人以上はいるといわれ、性別変更ができた人はその1割に過ぎません。
性同一性障害に関しては、この戸籍の性別変更以外には社会支援策は講じられていず、まだまだ多くの当事者が差別や偏見により苦しい状況におかれています。

特に、性別変更前の当事者にとって、公文書における性別欄の存在は、大きな苦痛になっています。
これに対応して、地方自治体では、東京都小金井市、埼玉県新座市、鳥取県鳥取市をはじめ、100以上の自治体が、印鑑登録証明書や選挙時の入場整理券など自治体で可能な公文書からの性別欄廃止を実施しています。
また、全国市長会が取りまとめた平成16年度国の施策及び予算に関する要望の中には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例について法整備がされたところであるが、引き続き、法令等で定める公文書について、性別記載の廃止を進めるべくその様式の改善を図ること。」との要望がなされています。
しかるに、国はそれに対して何らの対応を行っていません。

そこで、以下の要望をお願いたします。
ぜひご検討をいただき、この問題の更なる解決に、ご助力いただきたくお願い申し上げます。

────────────   記   ─────────────

  1. 公文書からの不要な性別欄の削除をお願いいたします。また、それを各自治体において実施するよう通達を行ってください。
  2. 印鑑登録証明書から性別欄を削除してください。
    * 具体的には、1974年に旧自治省が定めた「印鑑登録証明書事務処理要項」における「男女の別」の記載を削除してください。
  3. 住民票の写しの性別欄記載を選択制にしてください。
    * 本籍地や続柄などは選択できるようになっており、性別欄も選択できるようにお願いします。
  4. 住民基本台帳カードから性別欄を削除してください。または、性別欄の無い、公証力のある顔写真付き住民基本台帳カードを作成してください。
    * 運転免許証に性別欄がないように、個人特定に性別情報は不要です。
  5. 担当者が確認する選挙人名簿からの性別欄削除と、投票所入場整理券から性別欄を削除してください。

2010年 1月18日
性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会
代表 山本 蘭
専務理事 教育地方統括 安間 優希
| ran-yamamoto | 政治 | 14:00 | - | - |
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