このブログでは、主に性同一性障害に関連する私自身の思いや活動の内容を書いています。

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性別の取扱いの変更後のホルモン療法に対する健康保険適用にNGが出る
某K県にある、この県でほぼ唯一ともいえる性同一性障害の患者を受け入れていただいているクリニックの院長から連絡を受けたのですが、このクリニックで治療されている戸籍変更後の当事者に対するホルモン療法について、従来保険診療で行っていたものを保険適用外とするという指導があったもようです。

このクリニックでは、病名を「卵巣機能不全」「男子性腺機能不全」などとして申請していたのですが、クリニックの規模にしては患者が多すぎるということで査察が入たようです。それで性同一性障害の人の戸籍変更後の治療だったということがわかったのですが、今年3月末に厚労省から出された通知でホルモン療法が保険適用外であることが明確になったということが理由となり、今後はNGとされたようです。

従来、性同一性障害特例法による戸籍の性別の取扱いの変更後のホルモン療法に関しては健康保険がほぼ適用されてきました。
しかし実はこれ、実は昨年8月の厚労省とのミーティングでも話題に出たのですが、実は明確な回答がないままうやむやになっていました。ただ、少なくとも黙認されてきたはずです。

性同一性障害として治療を始めたとしても、戸籍の変更まで終了すると、その当人の性同一性は、身体的にも精神的にも社会生活上も法的にも確立され、性同一性障害はこの時点で治癒あるいは寛解したと考えられます。
しかし、性別適合手術により性腺を除去している状況にあるため、そのままではホルモン不足に陥ります。それを補充するためにはホルモン充填療法が必要になります。
性ホルモンは人が生きていく上では必須のものです。これが不足すると更年期障害や骨粗鬆症など様々な悪影響が出ることが知られています。
つまり、性別適合手術後のホルモン療法は、性同一性障害ための治療ではなくホルモン不足を解消するための手段ということになり、その目的が変わります。
そして、性ホルモンは戸籍が男性であればアンドロゲン、戸籍が女性であればエストロゲンとなります。

このように、戸籍変更後のホルモン療法は性同一性障害の治療ではなくホルモン不足を補う治療であるという前提であれば、何の問題も無いはずですし、病名の「卵巣機能不全」「男子性腺機能不全」というのも間違いというわけでもありません。

いずれにせよ、非常に影響の大きな問題と言えるでしょう。同様の動きが他府県に広がる可能性も危惧されます。
まずは、来週早々にでも厚労省に連絡をとって経緯を説明し、対応を考えなければなりません。
| ran-yamamoto | 性同一性障害 | 23:12 | - | - |
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